高齢者の親が一人暮らしだと「倒れていたら、どうしよう」、「認知症など発症していないだろうか」、「詐欺の被害にあっていないだろうか」など心配はつきません。そんなもしもをサポートしてくれるのが、高齢者見守りサービスです。

高齢者も見守りサービスとは

高齢者の増加に伴い、見守りサービスもさまざまな種類のものが出て多様化しています。

見守りサービスを検討するなら、まずは「どんな種類があるのか」を知ることからはじめましょう。
このページでは、見守りサービスの種類選ぶポイントについて解説します。

高齢者の見守りサービスとは?

一人暮らしや遠方に住む高齢者を、家族に代わって見守り、異変があった場合に家族に通知がきたり、緊急対応をしてもらえるサービスのことです。

高齢者見守りサービスの種類

見守りサービスは、9つの種類に分類できます。

●センサー型 ●家電型 ●カメラ型 ●訪問型 ●会話(電話)型 ●自動電話・自動メール型  ●アプリ型 ●宅配型 ●緊急時通報型

それぞれ解説していきます。

センサー型の見守りサービス

センサー型は、生活動線に置かれたセンサーによって、監視するサービス。トイレや廊下など、毎日必ず通る場所にセンサーを設置し、一定時間センサーの反応がなかった場合に、異常を検知して知らせてくれます。

メリット

  • 見守られる側に、監視されているという心理的負担がない
  • 人感センサー以外に、温度センサー付きのものなら温度も監視できる。
  • wifiなどインターネット環境なしで使用できる機器あり
デメリット

  • カメラのように目視することはできない
  • リアルタイムでの異変や安否確認はできない

 

家電型の見守りサービス

家電型は、高齢者の自宅で毎日使用する家電(電球やリモコン、湯沸かしポットなど)のON、OFFを検知して安否確認するというサービス。一定時間使用がないと異常とみなし、家族に通知されます。

メリット

  • 費用を安く抑えられる。
  • 見守られる側に、監視されているという心理的負担がない
  • wifiなどインターネット環境なしで使用できる機器あり
デメリット

  • カメラのように目視することはできない
  • リアルタイムでの異変や安否確認はできない

カメラ型の見守りサービス

高齢者宅にカメラを設置して、スマホで映像が確認できるサービス。カメラを通じて会話ができるものもあります。

メリット

  • リアルタイムかつ、目視で安否確認・異変の発見ができる
  • 動態検知機能付きなら、ずっと見続ける必要なし
  • 会話ができるタイプは、不安や寂しさを軽減できる
デメリット

  • 監視されていることで、ストレスを感じる可能性がある
  • wifiなどインターネット環境が必要(SIM内臓の場合は不要)

 

訪問型の見守りサービス

訪問型は、定期的にスタッフが高齢者宅に訪問し、体調や食事状況などを確認して、家族に報告してもらえます。

メリット

  • 対面での会話で孤独感を軽減できる
  • 同地域の人が訪問することが多いので、地域情報が聞けて安心
デメリット

  • 月1回など訪問頻度が少ないため、急な異変に対応できない
  • 訪問時に自宅にいないといけないことが、ストレスになることも

 

会話型(電話)の見守りサービス

電話による会話型は、定期的にスタッフが電話をかけ、生活状況や困っていることなどを聞き取り、家族に報告してもらえるサービス。

メリット

  • 高齢者に話相手ができ、孤独感の軽減やストレス解消になる
  • 電話の頻度は、週1、週2、毎日など訪問型よりも多い
デメリット

  • 人が電話するため、費用は高め
  • 会話が面倒と思う方には、ストレスになる可能性も

 

オート電話・オートメール型見守りサービス

毎日指定の時間に、自動音声による電話や自動メールが高齢者に届き、それに返信する形で安否確認を行います。電話では自動音声の質問に沿ってプッシュボタンを押し、メールでは質問に答えて返信をします。結果は家族に報告されます。

メリット

  • 自動なので費用が安い
  • 監視されるのが嫌な人のプライベートが守れる
デメリット

  • 高齢者によって、電話やメールでの返信が面倒と感じる
  • 1日1回安否確認できるが、生活の変化や急な異変には気づけない

 

アプリ型の見守りサービス

アプリ型は、スマホのアプリで見守るサービス。高齢者には決まった時間にアプリからの通知があり、アプリの質問にボタンで答えると、家族にお知らせが届くというもの。1日1回のものから、回数を指定できるものまでいろいろ。

メリット

  • 費用が安価で安否確認ができる。無料から利用可
  • GPSで居場所がわかるアプリもある
デメリット

  • 高齢者側もスマホが必要

 

宅配型の見守りサービス

宅配弁当を配達した際に、安否確認や健康状態の確認を行うサービス。宅配時に異変があれば、あらかじめ決めた連絡先や公共機関へ連絡をしてくれる。お弁当のほかに、新聞や飲料の配達時の見守りサービスもある。

メリット

  • 宅配弁当や新聞を取っていれば、安否確認は無料の業者が多い
  • 宅配食で栄養バランスが取れる。
デメリット

  • 宅配時間の確認のみになるので、配達が休みの日や急な異変には気づけない

 

緊急時通報型の見守りサービス

ケガや急病などの緊急時に、本人が壁やペンダントのボタンを押せば、スタッフが24時間365日かけつけてくれるサービス。セコムやALSOKなどおもにセキュリティー会社が展開。

メリット

  • 具合が悪くなったとき、ボタンひとつで駆けつけてもらえる安心感
  • 健康相談ができたり、火災監視や人感センサーなど組み合わせられるオプションがたくさんある
デメリット

  • ボタンのみの契約では、意識を失った場合にボタンを押すことができない
  • 本人の意思に左右されるので「夜中に呼ぶのは申し訳ない」など、ボタンを押すのを遠慮してしまうケースがある

 

高齢者見守りサービスの選ぶポイント

親の現状を把握しよう

 

高齢者の見守りサービスを選ぶ際は、見守られる親の状況を把握することから。

  • 24時間の見守りが必要なのか
  • 健康状態に不安はあるのか
  • 食事で栄養は摂れているか
  • 緊急時に助けてもらえる人はいるのか
  • 普段からお話相手はいるのか

など健康状態や生活状況により必要になるサービスが変わってきます。

親の気持ちを大切にしよう

監視されるのはイヤ、機械の操作が苦手など、親の気持ちになって選ぶことも大切です。
導入時には、話し合い、意見が合わない場合は妥協点を探っていきましょう。

費用をしっかり確かめよう

 

見守りサービスの利用は、介護保険の適用外になるため、費用は全額自己負担となります。

見守りサービスには、初期費用、月額費用、オプション費用があるので、自分の望んでいるサービスが月額費用に含まれているのか、オプションなのかを確認しましょう。
また、ネットワーク(wifi)が別途必要なサービスもあるので、親の家にwifiがない場合は注意しましょう。

 

さいごに

高齢の親が一人暮らしなら、毎日自分で電話して、元気かどうか様子を伺うのが理想ですが、なかなかそうもいきませんね。

忙しくてなかなか電話できなかったり、生活時間帯が違ったり、しょっちゅう話しているとイライラしてしまうこともあったり。

大切な親を見守るために、お互いに無理をせず、上手に見守りサービスを利用しましょう。

 

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